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2010年度 理科特別講座 SPP実施報告

2010年度 理科特別講座 SPP実施報告
Science Partnership Project & Boyo Special Science Program 2010

2010年度 SPP第10回講座〔材料〕
「身のまわりの材料に着目した科学技術Ⅱ~ものづくりの原点を加工技術と品質管理から考察しよう~」

日時:9月29日(水)
場所:株式会社荏原エリオット
時間:10時~16時30分
内容:品質管理と加工技術 ~未来の科学技術が現実に~

【講師】株式会社荏原エリオット スタッフの皆様方

【内容】
SPP第10回講座は、昨年度のSPPでご指導を戴いた企業での実習です。

はじめに田中社長よりご挨拶を戴いた後、一般講義として「会社概要と製品説明」、「品質管理と生産効率」について学習しました。会社概要では、タービンやコンプレッサを製造し、世界各地から受注販売している企業である事が紹介されました。私たちの生活レベルでは身近に見ることは少ない製品ですが、生活を支えている大切な機械の一部である事を知りました。企業に取って最も大切なことの一つに、品質管理があります。顧客のニーズに対して満足してもらえる製品化を目指す過程で、安定した品質をキープしながら、納期を厳守する姿勢を崩さず迅速に作業を進めながら、検査を確実に行うなど企業としての責務がしっかりと果たされていることを理解しました。そのことが結果として、企業の評価と利益を生むことに繋がることも学習しました。その背景には、品質管理と生産効率の維持に必要な4つのキーワードPDCA(Plan、Do、Check、Action)→計画、実行、評価、改善のサイクルが大切であることも重要なポイントであることを強く感じました。講義終盤では、ノギスやマイクロメータを使って部品の測定実習を行いました。

昼食は食堂で従業員の方々と一緒に取り、社員の雰囲気を味わいました。午後からは専門講義と工場見学を行いました。講義では、「機械加工技術と精度・品質」について実習を交えて学習しました。円柱加工、平面加工など様々な加工技術があること、精度を維持するための検査について学習しました。「はめ合い体感実習」では、リングゲージに外径寸法の異なるピンゲージを差し込んで、はめ合い(隙間)の差による違いを体感しました。その後、工場見学では、巨大なクレーンが稼動する中、タービンなどの製造工程を見学しました。一つひとつの部品が削られ、組み立てられ完成するまでの過程で多くの検査が行われることを直に見ることができました。見学後は、再び専門講義として、「CADの歴史と3次元CAD設計」として、CADの歴史を学んだ後、グループ毎にペットボトルを設計しました。はじめてのCADで戸惑いもありましたが、何とか3次元で描かれたペットボトルを完成することができました。30年前では夢の世界であった3次元設計技術が、現実となった世界を垣間見ました。

SPP〔材料〕講座は、今回が最後になります。第6回講座(日本コカ・コーラ株式会社)や第8回講座(日本科学未来館)で学んだ内容も絡めた総括になるため、両企業の違いや共通点、未来の科学技術について討論し発表しました。講評を通じて、大量生産と受注生産の違いや衛生面重視と納期重視など異なる面も多々あるものの、共通点として顧客のニーズに応えるために品質管理の維持と安定供給が最も大切である事、安全重視に操業する事など、企業倫理についても教えていただきました。

次回の第11回講座〔環境〕では、第9回講座の継続として、衛星画像データを使って、地球環境の変遷について学習します。SPPはまだまだ続きます。

その他のSPP活動報告はSPP・BSSPの紹介ページをご覧ください。

次回 SPP講座予告
SPP第11回講座〔環境〕 「地球観測衛星画像データ処理について」
日付:2010年10月8日(金)11時~16時
場所:本校2号館4階コンピュータ実習室
講師:JAXA筑波宇宙センター宇宙利用ミッション本部
        地球観測研究センター(EORC) 大木真人 氏、高橋陪夫 氏
    JAXA宇宙教育センター主任 松岡 均 氏、立元 恵 氏
内容:陸域観測技術衛星「だいち」画像データを用いて地球環境の変遷を考察しよう。