教育の特色

学習指導

教育目標

建学の精神に述べられている「創立者の精神を受け継ぎ、明日の歴史を担う強い使命感と豊かな人間性を持った人材」の育成を目標とする。

1.人・社会・自然を愛し、正義を貫く純粋でおおらかな心情を育てる。

周囲を思いやる豊かな心を育み、友情を培うとともに、正しいものの見方・考え方を持ち、誇りを持って人生を歩む心構えを育成する。

2.学習意欲を高めて基礎学力の充実を図るとともに、広く教養を求める態度を養う。

学習することの楽しさと喜びを認識させ、より広い対象に興味と関心を寄せて、豊かな知識の獲得に向けて努力する態度を養う。

3.特別教育活動への積極的な参加を通じて、心身ともに健全な人格を培う。

付属高校ならではの特色を生かして、学習と特別教育活動とを両立させ、心身の鍛練と思考力の向上を図り、鋭い感性と豊かな知性の涵養をめざす。

4.希望あふれる未来を獲得するために、大きな「志」を抱いて、
  日々真剣に生き抜く努力を促す。

高校生として何ができるのか、何をしたらよいのかを考え、実行するとともに、将来自分はどのように生き、いかにして社会に貢献したらよいかという未来に対する確固とした「志」を保持するよう、その育成に努める。

高校現代文明論

1.高校現代文明論とは

東海大学では、人類が長い歴史の中で繰り返してきたさまざまな対立を克服し、人々が心をつなぎ、人と社会と自然が共に生きる新しい社会の実現をめざしています。
この文明社会の実現を図るために東海大学では、大学、短期大学、付属高等学校において「現代文明論」をカリキュラムの中心において授業を展開しています。
これはただ単に知識だけを一方的に詰め込むようなものではありません。東海大学の創立者・松前重義は、「若き日に汝の思想を培え」と述べています。「高校現代文明論」の目的は、創立者が掲げた東海大学の建学の理想や理念にもとづいて、皆さん一人ひとりが「人生にとって大切なものは何か」「どのように生きるべきか」を考え、しっかりしたものの見方、考え方を養うことなのです。

2.高校現代文明論で何を学ぶか

文明とは「すべての人間の生活が、精神的にも物質的にも豊かになり、快適な状態になること」ではないでしょうか。
私達は、科学技術の発達によって、物質的には実に豊かな暮らしをしています。しかし果たしてこのことだけで本当に幸せになったのでしょうか。精神的に豊かで快適な状態にあるのでしょうか。現実の社会には「心の豊かさ」の欠如によって生じる多くの問題がさらけ出されています。このように「物」と「心」の調和がなければ人間の幸せはあり得ないことがわかります。
創立者は、多くの体験から物質文明と精神文明の融合がなければ、人類の幸福や平和はあり得ないと説いています。私達には、このような問題について幅広く学習することが求められているのです。

3.高校現代文明論をどのように学ぶのか

「思想を培う」には、ものの見方、考え方を学ぶには、歴史のこと、世界のこと、色々な人々の生き方などを知る必要があります。ただ単に知識を詰め込む、暗記するといったことでは「思想を培う」ことにはなりません。
物質文明と精神文明とがうまく調和した社会を築き上げるためには、私達は何をしなければならないのか、どのような努力をしたらよいのかを自ら考え、実行できる人間にならなければなりません。このようなことを先生や友達と論じ合うことが大切なのです。幅広い色々な分野の事柄を、お互いの生き方を通して学習することが、正しいものの見方、考え方を身に付けることになるのです。

7年間の一貫教育

本学園の教育の特色は、建学の精神に基づく一貫教育を実施しているという点です。現代は、心身共に著しく成長する時期の若者が、知識偏重の受験教育によって歪められています。こうした状況を打破するために、松前重義は、一貫した教育システムのもとに全人的な教育を行うことを推進しました。生徒が自ら「いかに生きるべきか」を考え、しっかりしたものの見方・考え方を養う。そして、スポーツや芸術活動を通して、心と体の健康を維持し体力と情操を磨く。さらに、文系理系を問わず幅広い視野に立って自らの問題を発見し、取り組み、解決する能力を育成する。こうした総合的な教育を通して、生徒の個性を伸ばし、人生の基盤を作り、社会に貢献できる人材を育成しています。

東海大学への体験留学で単位取得が可能

高校3年次の後期に科目等履修生として、東海大学で体験留学をすることができます。大学生と一緒に講義や試験を受け、大学の単位を取得することも可能です。下記の主旨に基づき実施しています。

  • 高校から大学への一貫教育の連携を深め、一貫教育の実現を推進する。

  • 大学への接続をスムーズにし、入学前の準備を充実させる。

  • 一貫教育の利点について理解を深める。

  • 早い段階で専門教育を受けることで学問に目覚めることを期待する。

資格習得奨励

本校では、生徒の教養を深め、将来役立てるためにも個人の資格習得を奨励しております。漢字検定、英語検定、歴史検定、パソコン検定などの検定試験を奨励し、一部の検定は本校を会場とした受験も可能となっています。

オリンピック・パラリンピック教育

オリンピック・パラリンピック教育は、世界平和を希求した創立者の理念や学園の使命と合致しており、2020年に日本で開催されるオリンピック・パラリンピックを機に平和と国際交流等を学ぶ機会として更に発展させます。

  • 学園に所属するオリンピアン(オリンピック経験者)を招き、部活動や将来の指針となる経験談等を教育する。

  • 競技者のみならず、スポーツを支援する立場や障害者のサポート役など有意義な役割を持った存在を生徒に知らせる。

  • 他者を敬い、崇高なオリンピックの精神について学ぶ機会にする。

  • 2020年東京オリンピックの多分野に参加可能であることや行事に携わる経験について周知する機会を与える。

朝読書

現在、子どもたちの活字離れが指摘される中、読書の楽しさを知ることや、多種多様な書籍を通した自己啓発意識の涵養を目的として朝の「10分間読書」を実施しています。読書に親しむことがねらいですので、雑誌や漫画、教科書等を除き、ジャンルを問わず自分の好きな本を落ち着いて読むことができます。