ニュース詳細

「東海大学皆既日食プロジェクト」実施報告

Science Partnership Project & Boyo Special Science Program 2009

「東海大学皆既日食プロジェクト」実施報告

実施

7月22日(水)9時30分~

場所

本校 松前記念講堂、その周辺

内容

2009年度望洋特別理科講座(BSSP)は、東海大学皆既日食プロジェクトに参加し、部分日食観測を行いました。日本で皆既日食が観測できるのは、奄美・トカラ列島や硫黄島など限られた南方地域で、ここ千葉県市原市は、部分日食(食分約75%)として観測できます。日本で皆既日食が観測できるのは46年ぶりとなり、大変貴重な天文ショーとなるため、東海大学では全国のキャンパス・付属校でこの日食を観測する体制を組み、全国各地域をネット回線で結んで地域ごとに観測された日食の様子を中継し、テレビ番組形式で発信するという大規模な企画を実施しました。特に、皆既日食が観測できるトカラ列島付近海域に海洋調査研修船「望星丸」を就航させ、船外観測を実施し、皆既日食をライブ中継で全国へ配信するという学園総力挙げての観測となりました。本校からは2名の生徒が「望星丸」に乗船し皆既日食観測航海しました。

当日本校では、BSSP参加生徒・教職員をはじめ、地域の方々を含め330名程が集いました。はじめに科学部による「皆既日食について・観測の注意点」等を解説した後、湘南キャンパスから配信されてくる番組映像を見ながらの観測となりました。外ではあいにくの曇天の中、時おり雲の切れ間から太陽が姿を現した際には部分日食が見られ、その瞬間は子どもも大人も大きな歓声をあげていました。一方、講堂では、望星丸から送られてくる日食の映像を見ながら、皆既の瞬間を待ちました。望星丸はトカラ列島近海の天気不良のため日食が観測できる海域に移動し、北緯28度11分、東経134度33分、室戸岬の南600km、奄美大島の東470kmの太平洋上で世紀の皆既日食の観測に成功しました。皆既中の様子やダイヤモンドリングの瞬間映像が送られてくると、会場内で感動の波が伝わり、画面に向かって盛んにシャッターを切る光景が見られました。

本校では皆既日食を直接見ることはできません。まして曇天の中でのちょっとした瞬間での観測となりました。しかし、映像を通じて、望星丸をはじめ映像配信先の湘南キャンパスや各地域にて参加していただいた皆様方と一緒になって、同じ時間を共有し、観測し合えたことの意義は大きかったのではないかと思います。参加した方々の目の輝きこそ、日食に勝るダイヤモンドリングとなったことでしょう。
次の日食は、2012年5月21日早朝の金環日食〔市原市:食分96.5%〕、26年後の2035年9月2日午前の皆既日食〔市原市では部分日食となります(食分99.1%)〕が観測できます。お楽しみに。