2025年度 東海大学農学部体験留学『アグリサマーキャンプ』に参加しました
本校の生徒2名が、2025年度 東海大学農学部体験留学『アグリサマーキャンプ』に参加し、熊本県の阿蘇くまもと臨空キャンパスを訪問しました。2泊3日の行程で、農学部ならではの専門的な実験・実習、そして阿蘇の自然環境を活かしたフィールド見学を通じて、農学の魅力に触れる貴重な体験をしました。
■ 体験実験
各学科の特色を活かした実験を通じて、科学的な視点で農学を学びました。
食生命科学科:「乳酸菌を観察して、免疫賦活化作用を調べてみよう」
顕微鏡を使って乳酸菌の形態を観察し、免疫細胞(マクロファージ)の活性化の様子を確認しました。実験では、乳酸菌を加えた培養液に免疫細胞を浸して反応を比較するなど、大学レベルの研究に触れることができました。

顕微鏡を覗く生徒

顕微鏡を覗く生徒
動物科学科:「いろいろな動物のウンチを覗いてみよう」
ゾウ、ペンギン、クマ、ライオンなど10種類の動物の糞便サンプルを観察し、色や形、繊維の残り具合などから動物の食性や消化の特徴を推定しました。実際に動物園から提供されたサンプルを使い、リアルな研究体験となりました。

糞便サンプルの観察
農学科:「ブルーベリーの果実品質調査」
収穫したブルーベリーを糖度計と酸度測定器で分析し、品種ごとの味の違いや収穫時期による品質の変化を学びました。実際に自分たちで果実を選び、測定・記録することで、農産物の評価方法を体験しました。

ブルーベリーの糖度測定
■ 体験実習
農業・畜産の現場を体験することで、実践的な知識と技術を学びました。
牧場実習:「家畜の世話をしよう」
乳牛の搾乳を体験し、牛の健康管理や飼育環境について学びました。搾乳機の使い方や牛との接し方など、普段触れることのない畜産の現場を体感しました。

搾乳体験

搾乳体験

牧場見学

牧場見学
加工実習:「ソーセージの製造」
豚肉を使ってフランクフルトソーセージを製造。肉のミンチから腸詰め、加熱までの工程を自分たちで行い、食品加工の衛生管理や工程の工夫について学びました。

ソーセージの腸詰め
農場実習:「植物の挿し木・接ぎ木をしてみよう」
カボチャを台木に、キュウリを穂木として接ぎ木を行いました。植物の成長メカニズムや品種改良の技術について、実際の作業を通じて理解を深めました。

接ぎ木作業

接ぎ木作業
■ 阿蘇フィールド見学
キャンパス周辺の水田や牧草地を見学し、阿蘇の豊かな自然環境と農業の関わりについて学びました。また、旧校舎の見学では、地域に根ざした教育の歴史にも触れることができました。

「平成28年(2016年)熊本地震」の爪痕

「平成28年(2016年)熊本地震」の爪痕
■ BBQ交流会
2日目の夕食には、大学教員や大学生、付属高校の生徒・教員が参加するBBQ交流会が開催されました。牧場で飼育された黒豚を味わいながら、命の大切さや食のありがたみについて改めて考える機会となりました。参加者同士の交流も深まり、楽しく有意義なひとときとなりました。

BBQ 笑顔で交流する参加者
このキャンプを通じて、参加生徒は農学の多様な分野に触れ、将来の進路選択に向けた貴重な経験を得ることができました。