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2010年度 理科特別講座 SPP実施報告(第12回講座〔環境〕)

Science Partnership Project & Boyo Special Science Program 2010

2010年度 SPP第12回講座〔環境〕
「私たちが考える地球環境VI ~地球観測衛星を利用した画像解析技術~」

日時

11月5日(金)

場所

JAXA筑波宇宙センター 11時00分~16時15分

内容

「宇宙科学技術から考える地球環境」

担当

JAXA筑波宇宙センター宇宙利用ミッション本部
地球観測研究センター(EORC) 大木真人 氏、主任研究員 高橋陪夫 氏
JAXA宇宙教育センター 伊藤和哉 氏、二ノ宮裕美 氏

内容

SPP第12回講座は、JAXA筑波宇宙センターでの実習で、今年度2回目の訪問になります。

千葉県市原市にある学校を出発し、茨城県つくば市のJAXA筑波宇宙センターまで2時間半程かかります(圏央道経由)。その間、バス内で第11回講座や第12回講座事前指導で作成したパワーポイントのチェックを行いました。今までのSPP講座でのプレゼンテーションはホワイトボードを使っていましたが、今回は2006年度SPP〔宇宙〕以来のパワーポイントによる発表となりました。衛星画像を取り込み、経年変化や季節変化をできるだけわかりやすくまとめ発表に備えました。いざ考察に至ると単なる画像から得られる地形変化以外に、周辺地域の都市化計画などの社会環境や画像を選択した年代の経済状況などの知見が必要となり、意外と難しいことに気付きました。また、センター到着までに、陸域観測技術衛星“だいち(ALOS)”の成果をまとめた映像「JOY TO THE EARTH」を鑑賞し、その美しい衛星画像に感動しました。

JAXA筑波宇宙センターに到着後、総合開発推進棟の会議室で大木先生より「風物詩」と題して、センター内にある緑地帯の役割や草花、昆虫、沼地など自然環境について説明を受けました。宇宙科学専門の場所で、自然環境のお話はとても新鮮な感じを受けました。

午後の施設見学実習では、リニューアルされた展示館で、試験モデル衛星“ひまわり”、“だいち”や探査モデル機“かぐや”などを見学しました。有人・宇宙環境利用展示フロアでは、“きぼう”日本実験棟実物大モデルや宇宙ステーション補給機(HTV)の試験モデルを見学しました。“きぼう”の船内保管室や船内実験室、HTVなど巨大な施設は圧巻でした。その後、宇宙ネットワーク送受信棟、宇宙飛行士養成棟・無重量環境試験棟を見学しました。

プレゼンテーション実習では、限られた時間に発表原稿やパワーポイントの修正を行い、各班による発表がスタートしました。その際、専門のスタッフの方々が数名加わり、緊張した会場となりました。各班のテーマは、小櫃川流域の地形変化、東京お台場、羽田空港周辺部における護岸形状変化、県中央部における緑地面積の経年変化、千葉県中央部に広がる水田地帯の季節変化、ダム水位の変化から周辺地域の環境変化など様々な視点に立って発表が行われました。

今回の講座がSPP〔環境〕の最後の講座となりました。普段見慣れている地域の姿、自然環境を宇宙からみる視点で眺めてみるとさまざまな環境要因が見えてきました。地球環境は刻々と変化していきます。その中で、私たちができることの一つは、宇宙船地球号としての船員の一人であることを認識し、船内環境をどのように改善し、適切な環境維持に努めなければならないことなど、その切り口に宇宙からの視点が重要であることを学びました。

SPP活動は、報告書作成実習を残すのみとなりました。SPP実施報告書として、〔食品〕〔環境〕〔材料〕の取り組みの成果をまとめます。

その他のSPP活動報告はSPP・BSSPの紹介ページをご覧ください。

次回 SPP講座予告「SPP報告書作成実習」

実施日:2011年1月19日(水)
場 所:本校2号館1階生物実験室、2号館4階PC実習室