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2011年度 理科特別講座 SPP実施報告(第15回講座〔医療〕)

Science Partnership Project & Boyo Special Science Program 2011

2011年度 SPP第15回講座〔医療〕
「私たちの健康を支える医療技術II ~基礎生命科学と健康医科学の融合~」

日時

11月21日(月)11時00分~16時30分

場所

JAXA筑波宇宙センター総合開発推進棟2階会議室(C-1棟)、宇宙医学生物学研究室

テーマ

宇宙医学について

担当

JAXA筑波宇宙センター有人宇宙技術部宇宙医学生物学研究室 新堀 真希 氏
JAXA宇宙教育センター主任 松岡 均 氏

内容

SPP第15回講座〔医療〕は、JAXA筑波宇宙センターでの実習で、昨年度の講座に引き続き3回目の訪問となりました。今回の講座は、宇宙医学という最先端の医療技術にいて学習しました。

はじめに、宇宙教育センターの松岡先生よりJAXA航空宇宙開発機構の概要について説明が行われました。JAXAは、宇宙開発技術の最先端を担う組織で、国際宇宙ステーションISSの滞在、スペースシャトル搭乗等で活躍している宇宙飛行士の養成や探査衛星や打ち上げロケットの開発、宇宙科学全般にわたって活動をしていることが判りました。

昼食の後、展示館「スペースドーム」、古川宇宙飛行士の活躍(翌日22日に地球に帰還でしたのでタイムリー)を紹介した特設展示などを見学しました。「スペースドーム」では、日本が打ち上げた数々の人工衛星やISSに接続した日本実験棟「きぼう」の実物大モデルや宇宙ステーション補給機(HTV)の試験モデルなど展示施設は圧巻でした。

午後からは、宇宙医学生物学研究室に所属する新堀先生より宇宙医学について説明が行われました。ここでは、ISSなどで宇宙に滞在した際、微小重力空間で身体がどのような影響を受けるか、健康・メンタル面の維持・管理にどのようなことが必要なのかなど、宇宙という特殊な空間での医療には様々な技術が用いられていることを知りました。

宇宙医学生物学研究施設の見学では、パネルや展示物を中心に、宇宙めだかをはじめ宇宙酔い、体液シフト、筋萎縮など宇宙飛行士の健康管理や精神心理支援技術などの説明を受け、宇宙医学の幅の広さと深さを知ることができました。

最後に、本講座を学んだこと、興味を持ったことなどを中心にグループディスカッション、プレゼンテーションを行いました。

以上で、6回にわたって実施してきたSPP〔医療〕の講座が終了しました。健康を維持していくための免疫機能や抗原抗体反応の基礎からスタートして、健康管理、コンピュータと生物学の融合など先端医学を様々な角度から学習することができました。今後は、講座のまとめとして報告書作成実習に入り、講座全体の総括を行います。

次回の講座は、BSSP〔エネルギー〕第3回講座を実施します。ここでは、「豊かな社会と科学技術 ~技術革新を“想像”から“創造”へと発展させよう~」のまとめを行います。

その他のSPP活動報告はSPP・BSSPの紹介ページをご覧ください。

次回 SPP&BSSP講座予告『SPP&BSSP第18回講座〔エネルギー〕』

日時:2011年12月10日(土)
場所:日本科学未来館
内容:豊かな社会と未来の科学技術