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2012年度 理科特別講座 SPP実施報告(第3回講座〔食品〕)

Science Partnership Project & Boyo Special Science Program 2012

2012年度 SPP&BSSP第3回講座〔食品〕
「日本の食文化と科学技術VI」

日時

6月15日(金)11時00分~16時45分

場所

東洋大学板倉キャンパス 官能検査室・調理実習室

テーマ

清涼飲料水の品質管理と生産技術
食品科学から清涼飲料水を探る

担当

東洋大学生命科学部生命科学科 柄山正樹教授
東洋大学生命科学部食環境科学科 太田昌子准教

内容

SPP〔食品〕第3回講座は、「清涼飲料水の科学」をテーマに、東洋大学板倉キャンパス3号館講義・実験室棟1F官能検査室・調理実習室、において講義・実験実習が行われました。

学校を出発してから3時間程で板倉キャンパスに到着した後、一日の流れを聞いた後、5号館実験棟の研究室や図書館などの施設を見学しながら、学生食堂まで行き昼食を取りました。キャンパス内は自然と調和した静かな環境で、研究をしている施設と感動しました。

午後からは、3号館1F官能検査室にて、柄山正樹先生から「溶液と濃縮」の講義を受けました。内容は溶液・濃縮還元・溶媒を減らす方法・蒸発と沸騰・水の蒸発曲線・濃縮方法などの内容を分かりやすく説明して下さいました。NHK教育テレビで高校講座の化学の番組を担当している先生だからこそ、分かりやすいのだと感じました。講義終了後太田昌子先生の指導による濃縮果汁製作と官能試験の実験実習です。実施した調理実習室は、ハサップ(HACCP)国際衛生管理体制の厳しい管理のため、実験室に入るだけでも衛生面での手順が厳しく、調理室に入ってからは、手洗い等今までは行ったことのない手順で食品を扱いました。このような厳しさの中で私たちが食べる食品が製造されているのかと安心をしました。。

実験内容は、オレンジの皮をむき、重曹を用いて薄皮を溶かし、50%ショ糖液で糖蔵したオレンジの水分活性を測定し、糖蔵前のオレンジ原液・250%濃縮オレンジの値と比較しました。また窒素ガスを用いた溶媒蒸発の実験も体験しました。実験を通して、濃縮には糖度が上がるので腐敗しにくいことや、貯蔵や運搬コストの軽減があることを知りました。ジュースを飲む時は、ストレート・濃縮・濃縮還元の表示を見て味わいたいと思いました。最後に、この講座で分かったことや疑問になったことを班で話し合い発表をしました。講義終了後先生やATの方々と集合写真を撮影した後、東洋大学板倉キャンパスを後にしました。

次回のSPP講座〔食品〕は、第4回講座として9月2日に第5回講座のための事前学習として実施します。内容は、清涼飲料水の中身から製造管理へと視点を移して、最先端の品質管理や生産管理についての学習に進んでいきます。

その他のSPP活動報告はSPP・BSSPの紹介ページをご覧ください。