ニュース詳細

2012年度 理科特別講座 SPP&BSSP実施報告(第7回講座〔宇宙〕)

Science Partnership Project & Boyo Special Science Program 2012

2012年度 SPP&BSSP第7回講座〔宇宙〕
「情報通信技術と宇宙科学 ~身近な通信技術が宇宙の謎を解明する~」

日時

第1回 9月12日(水)11時00分~16時20分

場所

東海大学付属市原望洋高等学校 2号館3階物理実験室

担当

JAXA宇宙物理学研究系助教 朝木義晴 氏
JAXA宇宙教育センター主事 門倉真士 氏

内容

BSSP〔宇宙〕は、情報通信技術が宇宙の解明にどのように貢献しているかを知り、実際にパラボラアンテナを作成して太陽の表面温度を測定する実習を行います。さらに、宇宙から発せられている電波を受信し、解明する電波望遠鏡のしくみや電波天文学で明らかになった知見について深く学習します。

第1回目の講座は、「電波天文学とは何か、パラボラアンテナの作成」をテーマに、いろいろな「波長」で観測する宇宙について朝木先生より講義を受けました。冒頭、多くの人が周知しているオリオン座の可視光と赤外線で観測した姿が紹介され、その違いに圧倒されました。講義は、電磁波の基礎的な説明からスタートし、電磁波の概要、ハッブル宇宙天文台、日本の宇宙天文台などの観測成果の紹介など興味ある知見について学習を行いました。特に、電波を観測することで普段見ている宇宙の姿が大きく異なることや宇宙を構成している原子の組成やガスやチリの様子、温度分布、銀河形成の推移など様々な知見が得られることを学びました。また、ブラックホールや天の川銀河の構造についての話は興味深く生徒たちは真剣に聞き入っていました。恒星の表面温度とそこから発せられる電磁波のスペクトルの関係についても説明を受け、次回行う太陽の表面温度の計測の基礎となる知識を得ることができました。

午後からは、パラボラアンテナの作成に入りました。一人1枚の画用紙を所定の線に従って切断し、アルミホイルを貼り付け、凹面状の形状に加工してきました。生徒達は丁寧に作業を進めていきました。完成したパラボラアンテナは、BSSP〔宇宙〕の次回講座では、JAXA相模キャンパスに赴き、実際に太陽からの電波を測定し、温度を求める実習に使用します。

生徒の感想から、宇宙について豊富な画像や映像があり興味を持つことが出来た。暗黒星雲の正体やブラックホールの姿など電波から多くのことを知ることができました。などの感想が寄せられました。

その他のSPP活動報告はSPP・BSSPの紹介ページをご覧ください。

次回 SPP&BSSP講座予告『SPP&BSSP第8回講座』

日時:2012年9月21日(金) 11時~16時30分
場所:コカ・イーストジャパンプロダクツ株式会社茨城工場
内容:SPP〔食品〕第5回講座「品質管理と生産効率について学ぶ」