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2010年度 理科特別講座 SPP実施報告(第6回講座〔材料〕)

Science Partnership Project & Boyo Special Science Program 2010

2010年度 SPP第6回講座〔材料〕
「身のまわりの材料に着目した科学技術Ⅱ~ものづくりの原点を加工技術と品質管理から考察しよう~」

日時

8月24日(火)

場所

コカ・コーライーストジャパンプロダクツ株式会社茨城工場

時間

11時~16時30分

内容

生産・品質管理システムについて学ぶ

担当

コカ・コーライーストジャパンプロダクツ株式会社茨城工場 スタッフの皆様
日本コカ・コーラ株式会社技術本部学術調査プロジェクトマネジャー 金平 努氏
利根コカ・コーラボトリング株式会社CSR推進部広報課 額賀明子氏

内容

SPP第6回講座は、「身のまわりの材料に着目した科学技術II」をテーマに、昨年お世話になった企業での実習です。
工場に到着し、PR室・展示ホールに入ると早速コカ・コーラのマークや歴代の製品、ポスターが飛び込んできました。さすが、本拠地に来たなという実感が得られました。はじめに、コカ・コーラの歴史や製造に関する映像を見て、基本的な知見を学習しました。コカ・コーラの誕生は、偶然の産物である事を知りました。また、徹底した品質・衛生管理、CSR活動、環境への配慮、教育支援など幅広い活動が紹介され、企業としての姿勢が伝わってきました。次に、「清涼飲料水の製造方法」について、製品の紹介、原料、加工技術、品質管理と生産効率、製造ラインなどを学習しました。
昼食後、ラインに入り、生産効率に関する測定実習に入りました。空気清浄の行き届いたクリーンな部屋がいくつもあり、その中で洗浄、充填、包装が一連の動きでなされ、それを繋ぐレールやパイプがひしめき、原料が整然と製品化していく様は圧巻でした。実習では、生産効率に関するデータ収集を行いました。ライン上の複数のポイントで、製品が流れる本数をカウンターから読み取り、単位時間当たりの生産効率を求めました。一定した速度で製品が流れているように見えても、ポイントによって通過数が異なり、しっかりとコントロールされた流れである事に気付きました。データ測定後、グループに分かれて、ポイントによってカウント数に違いがある理由について、スタッフのご指導を得ながら考察しました。プレゼンテーションでは、それぞれのグループが問題点を整理し、自ら解答を導き発表しようと努力する姿勢がうかがえました。ライン上で製品が渋滞や空白を発生させず、安定した製造を維持するために、絶妙な生産管理システムが施されていることを知りました。
企業にとって、製品の生産・品質管理が重大な責務となっていることを改めて知ることができ、それを補うための技術や工夫が伝わってきました。

その他のSPP活動報告はSPP・BSSPの紹介ページをご覧ください。

次回 SPP講座予告
SPP第7回講座〔環境〕「地球観測衛星画像データ処理について」

場所:本校2号館4階コンピュータ実習室
内容:講座概要、画像処理ソフトの使い方について、班編成等

9月は、SPP講座〔材料〕と〔環境〕の2つの講座が交互に展開されます。〔環境〕は、地球観測衛星“だいち”から送られてきた衛星画像データをコンピュータ処理し、その衛星画像を用いて環境問題を考察します。今後は次の日程で展開されます。

  • SPP第7回講座〔環境〕9月2日(木)本校にて実施

  • SPP第8回講座〔材料〕9月4日(土)日本科学未来館にて実施

  • SPP第9回講座〔環境〕9月22日(水)本校に実施

  • SPP第10回講座〔材料〕9月29日(水)株式会社荏原エリオットにて実施

  • SPP第11回講座〔環境〕10月8日(金)本校にて実施

  • SPP第12回講座〔環境〕11月5日(金)JAXA筑波宇宙センターにて実施