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2011年度 理科特別講座 SPP実施報告(第10回講座〔食品〕)

Science Partnership Project & Boyo Special Science Program 2011

2011年度 SPP第10回講座〔食品〕
「日本の食文化と科学技術Ⅴ ~清涼飲料水の科学技術を解き明かそう~」

日時

9月7日(水)11時00分~16時30分

場所

コカ・コーライーストジャパンプロダクツ株式会社茨城工場

内容

清涼飲料水の製造工場における品質管理と生産効率について
~安定した製造を維持するために,どの様な工夫がされているだろうか?~

担当

コカ・コーライーストジャパンプロダクツ株式会社茨城工場 スタッフの皆様
日本コカ・コーラ株式会社技術本部学術調査プロジェクトマネジャー 金平 努氏
利根コカ・コーラボトリング株式会社CSR推進部広報課 品田小百合氏

内容

SPP第10回講座は、3年連続でお世話になっているコカ・コーライーストジャパンプロダクツ株式会社茨城工場での実習です。

工場に到着後、PR室・展示ホールに入ると早速コカ・コーラのマークが入ったテーブルや歴代の製品、ポスターが目に飛び込んできました。コカ・コーラを製造している企業イメージがストレートに感じられ、本拠地に来たなという実感を得ました。

はじめに、スタッフの紹介からはじまり、次いで映像によるコカ・コーラの歴史、製造に関する説明から基本的な知見を学習しました。普段何気なく飲んでいる飲料水に対し、徹底した品質・衛生管理がなされていること、製造販売以外にもCSR活動、環境への配慮、教育支援など幅広い活動が紹介され、企業としての基本的な考えを知ることができました。続いて、工場長より「工場の概要」について説明を受けました。

昼食後、「清涼飲料水」について金平氏より説明を受けた後、いよいよ製造ラインに入っての実習となりました。帽子を着用し、白衣に着替えて、レトルトライン(コーヒー・缶)とアセプライン(お茶・ペットボトル)を製造しているパッケージ室に入り、指定された測定箇所にグループ毎に分かれて測定を開始しました。測定は、フィラー(充填室)からケーサーに到達する過程で数箇所設定し、単位時間当たりに製品が通過する本数をカウンターから測定しました。清潔に維持された製造室で、洗浄、充填、包装が一連の動きでなされ、それを繋ぐレールやパイプがひしめき、原料が整然と製品化していく様は圧巻でした。また、一定した速度で製品が流れているように見えても、ポイントによって通過数が異なり、しっかりとコントロールされた流れである事に気付きました。

データ測定後、グループに分かれて、スタッフのご指導を得ながら、それぞれのポイントにおける生産効率を求め、ポイント毎の違いがなぜ発生するのかを考察しました。スタッフの方々とのコミュニケーションも活発に行われました。プレゼンテーションでは、それぞれのグループで測定結果や生産効率を発表しました。ライン上で製品が渋滞や空白を発生させず、安定した製造を維持するために、しっかりと計算された生産管理システムが施されていることを知りました。

企業にとって、製品の生産・品質管理が重大な責務となっていることを改めて知ることができ、それを補うための技術や工夫が伝わってきました。以上で、SPP〔食品〕は終了し、事後指導・報告書作成実習に入ります。

企業にとって、製品の生産・品質管理が重大な責務となっていることを改めて知ることができ、それを補うための技術や工夫が伝わってきました。以上で、SPP〔食品〕は終了し、事後指導・報告書作成実習に入ります。

その他のSPP活動報告はSPP・BSSPの紹介ページをご覧ください。

次回 SPP講座予告『SPP第11回講座〔医療〕』

日時:2011年9月12日(月)
場所:「東海大学湘南キャンパス(A館1階工学部生命化学科実験室)」
内容:免疫と生体防御について ~抗体の応用:サンドイッチELISA法~