ニュース詳細

2011年度 理科特別講座 SPP実施報告(第13回講座〔医療〕)

Science Partnership Project & Boyo Special Science Program 2011

2011年度 SPP第13回講座〔医療〕
「私たちの健康を支える医療技術 II ~基礎生命科学と健康医科学の融合~」

日時

10月21日(金)11時00分~16時30分

場所

東海大学伊勢原キャンパス2号館3階3HA教室

テーマ

健康医科学と医療技術

担当

東海大学医学部基盤診療学系病理診断学 竹腰 進 准教授
東海大学大学院医学研究科バイオ研究医療センターライフケアセンター センター長 石井 直明 教授
東海大学医学部循環器内科学 後藤 信哉 教授

内容

SPP第13回講座〔医療〕は、神奈川県伊勢原市にある東海大学医学部での実習です。伊勢原キャンパスは付属病院と隣接する医学部、健康科学部からなる医療系のキャンパスで、本校でははじめてのSPP講座を実施しました。

はじめに、今回のSPP講座をプロデュースしていただいた竹腰先生より講座全体の概要説明が行われた後、「毎日を元気に健康に過ごすために」をテーマに、石井先生による健康医科学に関する講義を受けました。授業を通して、日頃の健康への意識が如何に大切かを学びました。特に、生物の基本となる細胞に視点をあてた授業では、「身体の機能を維持していくためには、それぞれの部品が健康でなければならない」ことを伝えていただき、細胞一つひとつが健康で正しく機能することが大切であることを知りました。最後に、食品の摂取エネルギーや飲料水の糖分、塩分測定実習を行いました。糖分はエネルギーを得るために大切な成分ですが、摂取量を誤ると病気へとつながることが実感として得ました。

講義を受けた直後で多少気になる昼食を取った後、飛来直後のドクターヘリや竹腰先生の研究室および研究施設を見学しました。さすが医学部の研究室であるという実感を強く受けました。その後、ライフケアセンターで健康測定を行いました。体組成測定では、体重をはじめ体脂肪率、脂肪量、筋肉量、BMI、基礎代謝量などを計測し、一喜一憂していましたが、測定データの意味を理解し真剣に受け止めていました。

次に、後藤先生による講義では、診断データが未来の医療技術を支えていくこと、コンピュータのデータ処理速度やシミュレーション技術の向上が私たちの病気を予防するための技術として重要な位置を占めることを教えていただきました。生物の授業で学習した血小板の動きを数学の難しい方程式で数値化し、コンピュータで数値解析を行うことで、動態予測が可能となることなど、生物分野と数学分野がリンクする一例を学習しました。未来の医学とは、結果を診て得た様々なデータを蓄積し、そこから如何に病気を予防していくかという予防医学の分野に力が注がれるものといえます。

SPP講座のまとめは、いつものグループディスカッションとプレゼンテーション実習を行い、講師の先生方による質問の回答や講評を受けて終了しました。講座を終えて、健康に対する日々の生活の中での意識に、大きな変化を与えていただいた貴重な1日となりました。次回講座〔医療〕は、JAXA筑波宇宙センターにおいて実施される「宇宙医学」分野の事前学習を行います。

その他のSPP活動報告はSPP・BSSPの紹介ページをご覧ください。

次回 SPP講座予告『SPP第14回講座〔医療〕』

日時:2011年11月8日(火)
場所:東海大学付属市原望洋高等学校 2号館1階生物実験室
内容:第15回SPP講座〔医療〕の事前学習