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2015年度 理科特別講座 BSSP実施報告(第2回講座〔宇宙〕)

2015年度 BSSP講座〔宇宙〕
「銀河系・太陽系を知ろう」第2回講座

日時

2016年2月3日(水)11時00分~16時00分

場所

宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センター

講師

JAXA宇宙教育推進室(宇宙教育センター) 石川 由紀 氏
JAXA第一宇宙技術部門 地球観測研究センター(EORC)
研究員 大木 真人 氏
主事補 山地 萌果 氏

内容

①地球観測、地球観測衛星について - 研究員 大木 真人 氏

地球観測の歴史は宇宙衛星の歴史そのものであり、1960年代の偵察衛星を機に地球観測技術が躍進したことを学んだ。次に、なぜわざわざ宇宙から地球を見る必要があるのかを考え、「国境を越え一度に広範囲を観測可能」や「即座にそして頻繁に観測可能」などの地球観測の優れた点を整理した。また、「地球観測衛星が利用目的により軌道が異なること」、「人工衛星によって波長の違うセンサを搭載していること」「人口衛星から得られた情報の活用法」について学びを深めた。

②水の観測について - 主事補 山地 萌果 氏

「水観測の重要性」「衛星による水観測」「社会への貢献」の3つの視点から宇宙からの水観測の重要性について説明していただいた。「水観測の重要性」では、地球全体の水循環を1つのシステムとして考える必要があること、「衛星による水観測」では、水の形に種類があり、衛星もその種類にあわせ役割があることを学んだ。「社会への貢献」では、気象・災害・教育・気候・農業・環境・海洋の分野で水観測が役立っていることを確認した。

③施設見学

展示館「スペースドーム」では、陸域観測技術衛星「だいち」の試験モデルや国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟実物代モデルなどを見ながら、人工衛星による宇宙利用について理解を深めた。また、「宇宙飛行士養成棟エリア」では、宇宙飛行士の基礎訓練施設や健康管理施設などを見学し、施設について学ぶとともに宇宙服の構造や宇宙医学生物についてなどの新しい知識を得た。さらに、「きぼう」に搭載されている機器や実験装置の監視などを行う「きぼう」運用管制室を訪れ、地上からリアルタイムで「きぼう」を運用している様子を目の前で見ることができ非常に貴重な経験をすることができた。