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2013年度 理科特別講座 SPP&BSSP実施報告(第3回講座〔環境〕)

Science Partnership Project & Boyo Special Science Program 2013

2013年度 BSSP〔環境〕第3回講座
「私たちが考える地球環境Ⅸ~食品衛生と水産資源~」

日時

8月23日(金)12時00分~18時00分

場所

東海大学清水キャンパス、東海大学社会教育センター海洋科学博物館、三保研修館

担当

東海大学海洋学部水産学科食品科学専攻
荒木 惠美子 教授

内容

朝は6時に起床し、研修館周辺の海岸を散策しました。富士山はガスがかかり見ることはできませんでしたが、天気のいい海岸を散歩でき、さわやかなスタートを切ることができました。朝食の後、再び清水キャンパスへ向かいました。

2日目の講座も、はじめに、事前学習として、食中毒の原因となる細菌・ウイルスについて調べた班が、各班の作成したパワーポイントを用いてプレゼンテーションを行いました。その後、荒木教授よりコメントを頂きながら、講義に入りました。講義では、まずはじめに、HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)システムについての説明を受けました。HACCPとは「危害分析および重要管理点」という意味で、講義では健康への悪影響をもたらす可能性のある要因、特に生物的な要因について詳しく解説をしていただきました。そして、その要因を分析することで、どのような対策が取られているか、また、どのような方法が効率的で効果的であるかという説明もしていただきました。後半は、実験実習を行いました。まず、手洗いチェッカー(ブラックライトを当てることでどの程度手洗いができているかわかる)を用いて、日頃の手洗をチェックし、いつもの洗い方ではどれだけ不完全かということを、多くの生徒が実感しておりました。実際に冷凍食品を分析し、どの程度の大腸菌群(これが食中毒の原因菌というわけではなく、どの程度の菌が含まれているかという指標として調べるもの)が含まれているかを調べました。細菌検査に一般的に使われるシャーレではなく、3Mのペトリフィルムという便利な培地を使いました。24時間培養した後に結果の写真(カラーコピー)を高校に送っていただくことになりました。

海洋学部での講座を終え、スクールバスにて帰路に着く途中で、昼食をとり、帰路につきました。トイレから出た後や、食事前には、非常に念入りに手を洗う生徒たちの姿を、見ることができ、今回の講義のテーマである、食中毒の原因と対策が理解できたように思えました。その後、高校の生物の授業の中で、大学から送っていただいた培養結果から、単位質量あたりの試料細菌数を算出し、この講座の内容をまとめました。

その他のSPP活動報告はSPP・BSSPの紹介ページをご覧ください。